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口元をそっとなぞり、本来の彼女なら絶対につけないであろう
青紫のルージュを彩らせる。
すると、フェイトは唇をニヤリと吊り上げ邪悪な笑みを浮かべた。
その表情が新たに生まれ変わった彼女を物語っている。
そして、たった今なぞった青き唇から言葉が紡がれる。

「私の心はご主人様のモノ。
 ご主人様の言の葉が私の意志そのもの」


そう言うとツヤっぽい吐息を漏らす。
シモベとしての自分に蕩けるようま感覚を味わっているのだ。

「素敵な衣装を与えて下さり、ありがとうございます、
 このボンデージ、触れるだけで……
 あぁぁん、またイキそうになっちゃう」

「はぁぁぁぁん…」


おしげもなく豊満な乳房をさらし、
輝きのない宵闇の瞳が更なる邪さを湛える。
その色は紅。今宵の月と同じ微睡む様な紅色だ。



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