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6 口元をそっとなぞり、本来の彼女なら絶対につけないであろう 青紫のルージュを彩らせる。 すると、フェイトは唇をニヤリと吊り上げ邪悪な笑みを浮かべた。 その表情が新たに生まれ変わった彼女を物語っている。 そして、たった今なぞった青き唇から言葉が紡がれる。 「私の心はご主人様のモノ。 ご主人様の言の葉が私の意志そのもの」 そう言うとツヤっぽい吐息を漏らす。 シモベとしての自分に蕩けるようま感覚を味わっているのだ。 「素敵な衣装を与えて下さり、ありがとうございます、 このボンデージ、触れるだけで…… あぁぁん、またイキそうになっちゃう」 「はぁぁぁぁん…」 おしげもなく豊満な乳房をさらし、 輝きのない宵闇の瞳が更なる邪さを湛える。 その色は紅。今宵の月と同じ微睡む様な紅色だ。 ■次へ■ |