■4  光との決別


その日、ミッドチルダ郊外の区画数百メートル一帯が消滅する事件があった。
その地域にはJ・S事件において事件解決の立役者となった
高町なのは一等空尉の住むマンションも含まれていたが、
不思議な事に管理局の発表もワイドショーに取り上げられる事も無かった。

ゴシップ好きのマスコミなら、英雄の消息不明を面白おかしく報道した事だろう。
しかし、この事件は一切表に出ることは無かったのである。

それは管理局の圧力か、はたまた超自然的な事象の影響か…
どちらにしても一般の人間にとって、
その日は記憶にすら残らない平穏な1日となった。


そう、事件の真相を知っている一部の者を除いて…







暗い闇の中、淫らな音が響いている。
椅子に座し気だるそうにしている『彼』の下で二人のシモベが奉仕をしていた。
彼の硬くて立派な肉棒になのはとヴィヴィオは仲良く舌を這わせているのだ。
『あぁぁん…ご主人様のペニス、硬くてぇ……チュゥ…アン…』
『あぁ、ママばかりずるいぃ、私だって負けないもん…んん…チュッ…』


二人は片手と舌で『彼』のペニスに奉仕しながら、
空いた手で自らの秘部を慰めていた。
細いひも状の衣はずれて、たわわで豊満な胸を仲良くさらけ出している。
あれから、なのはもヴィヴィオも積極的に彼と交わるようになった。
何度も抱かれたせいだろう、胸も太ももも柔らかく肉付きが良くなり
二人ともむしゃぶりつきたくなる様な魅惑的な体に成長していた。

『もう、なのはもヴィヴィオもやりすぎだよ?
 私達はまだ表立って行動するべきではないのに、派手に破壊活動しちゃって…』


フェイトは拗ねたように高町親子に軽い抗議をする。
事実、郊外区画消失事件の隠蔽工作を行ったのは他ならぬフェイトだった。
仲間の選定から粗相の後始末、果ては夜伽の相手まで。
闇に堕ちてもその世話好きな苦労人体質は何も変わる事が無いようだ。

『大丈夫だよ。チュッ…んん…だって、いずれは全部…ンァ…消しちゃうんだから』
『そうだよぉ…チュッ…チュッ…、遅いか早いかの違いだよぉ』
『もう…』

そしてなのはとヴィヴィオの大らか(?)な所もあまり変わっていなかった。
二人のやんちゃをフォローするのも、やはりフェイトの役割である。
もちろん口では拗ねていても、なのはとヴィヴィオのフォローはやぶさかではない。
今でも二人が彼女にとって大切な家族である事に変わりは無いのだ。
むしろ、ご主人様のシモベとなり、肉体的に性行為で交わるようになってから
三人の絆はより深くなったような気さえする。

『ははっ、フェイト。君にはいつも苦労をかけるね。そして、良い仕事をしてくれる。
 君を一番初めに引き込んだのは正解だったようだ』
『あっ、ご主人様…』

彼はフェイトの髪を優しく撫でると、褒美のディープキスを与える。
フェイトにとっては嬉しいご褒美。
主に必要とされている事を深く実感できる瞬間だ。
しかし優しい抱擁の裏にある主の恐ろしさも実感する。

なのはが判断を下す瞬間。
彼は確実に彼女を一時的に支配から開放していたのだ。
ともすれば、寝首をかかれかねない状況だったと言えるだろう。
また本来のなのはなら、その状況で的確な判断を下して彼を倒していたはずだ。
だが、結果は眼前にある通りである。
虚ろな瞳で主のペニスを舐めしゃぶりがなら喜びの声を上げる従順なシモベ、
それが今のなのはの姿である。

どんな事があってもなのはなら絶対の勝利に導いてくれる。
フェイトにとって戦友としての彼女はそういう存在だった。
だが…そのなのはですら、ご主人様に心を支配される被虐心、
シモベとして自らの存在全てを掌握されるあの甘い快楽に敵わなかったのだ。
一瞬の正気、本来ならば勝利の糸口であったはずの瞬間。
その瞬間になのはは心において敗北した。

いや、むしろそうなる事に絶対の自信が『彼』にはあったから、
なのはを一時的にとはいえ支配を解いたのだ。
全ては『彼』の手のひらの上。
あのなのはですら従順なシモベに変えてしまう強大な存在。
それが私達がお仕えするお方なのだとフェイトは認識する。


『(でも、なのはも私も間違ってないよ、
  時空管理局の歯車になっていた今までが間違いだったんだよ…
  今、この時このお方にお仕えする私達こそが真実の私達なんだから)』


肉体的快楽もさる事ながら、主の命令パルスが脳内に響く度に、
シモベとして心を支配される夢遊感が甘く蕩けて堪らなくなる。
『あぁぁん…チュク…チュゥ…んん…ん…んん…レロォォ…』
ご褒美であり与えれたはずのディープキスもいつの間にか、
フェイトからの熱のこもった口内奉仕に変化していた。
ご主人様にもっともっとご奉仕したい。
心を支配された今、彼女本来の健気な心は全て
主への絶対の忠誠心と愛情に変化しているのだ。

『あぁ…フェイトちゃん、ん…チュブル…んん…いいなぁ〜、
 私もご主人様のキス…欲しいぃぃ…』

『あぁん、ヴィヴィオも…チュク…チュピ…ご主人様の舌にご奉仕したぃ…』


なのはとヴィヴィオも肉棒への奉仕に力を入れる。
母は亀頭をくわえるようにディプストロークをして、ねっとりと舌を絡ませる。
娘は舌で袋の部分に吸い付き、熱心にキスと舌で刺激を加える。
もっともっとご主人様に喜んで欲しい。
親子にあるのは共通の認識。
まるで一体化したかのような息のあった奉仕を展開していく。

熱に蕩けるような熱い吐息を絡ませる。
『(もう法の番人でも、エース・オブ・エースでもない。
  大切なご主人様に使える淫らなシモベ、それが今の私…)』

シモベとしての自分を自覚する度に子宮がキュンッと疼き切なくなる。
頭が白痴で蕩けそうなくらい今の自分が淫らで堪らない…
そんな、ママを見てヴィヴィオも嬉しくなる。
『(ママ、幸せそう…私も、うん、幸せ…
  だってもう一人じゃないもん、なのはママもフェイトママもご主人様も
  みんな、みん〜なヴィヴィオの傍にいてくれる…)』

二人の秘部を弄る手も、より激しく蟲惑的になっていく。



そんな二人を主へのキス奉仕の傍らに横目で見ながらフェイトは思いを馳せる。
何故二人があの場所を消し去ったのか。
それは彼女にも理解できた。
二人はあの場所と決別する事で、自分達の過去とも決別したのだ。
もう、光の当たる場所に戻るつもりは無い。
それはご主人様の為だけに存在する、
真のシモベとしての自分を完全に受け入れたという事。

そして、その決別は自分にも求められている。

八神はやてを堕とし、主の器とする作戦において
有能な召還師が必要なのだ。
その召還を行うのに相応しい人物をフェイトは知っている。
そして彼女を堕とす時、自分もなのはと同じ決断を求められる事も…
親子の絆を主従の絆に変える儀式を乗り越えなければならない。

不安な想いがフェイトの瞳をよぎる。
その瞬間、彼女の豊満な胸にかかる紐衣がずらされ、露出した勃起乳首を
指でいじられる。さらに片方の腕で柔らかな胸を強くいやらしく揉まれる。

『あぁぁぁんっ…はぁぁん!!アッ…アァ……』
『フェイト、また難しく物事を考えているね…
 君達はもう悩まなくていいんだ。ただ私と共にあればいい…』
『はいぃ…あぁぁぁん…ふぁぁん…んはぁぁ…』

主の愛撫が乳房を強く揉みしだく度に
フェイトは悩める母親から淫らなメスに変わっていく。
不安が嘘のように消えていき、彼女を従順なシモベに戻していくのだ。


主への忠誠心。それが今の私達にとってもっとも大切な絆。


結局、闇に堕ち所属する陣営が逆転しても、三人の表層的な人格に変化は無い。
しかし、この認識を実感する時三人は妖しくも艶やかで邪悪な笑みを浮かべる。
それは今の三人の根底にあるモノが完全に書き換えられており、
主の為だけに存在するシモベとして機能している事を示しているかのようだった。


『今は淫らな宴を楽しもう。我がシモベ達よ、その身を私に差し出すが良い』

はい、ご主人様。全てはご主人様の為に…

三人は声を揃えて、一列に並び跪くと同じタイミングで股を開く。
三人全く同じポーズ…開脚してクイッと紐をずらし、
濡れた陰部をさらけ出すポーズを取る。
その表情は三人とも輝きの無い虚ろな瞳と恍惚の笑みを浮かべている。
今の彼女達には主に愛してもらえる喜びしか頭に無いのだ。

淫らな宴はまだまだ続く。
そして、この宴が次に催されるとき、新たなシモベが加わっている事だろう。
この夜に終わりは無い。
夜明けを迎える事を今の彼女達は望んでいないのだから。
そして夜の闇は永遠に広がっていくのだ。



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