1 神化 「しんか」

儀式は第二段階へ移行する。

なぜ今までと同じではダメなのか。
それは相手の体の所有権を無理やり奪い取るやり方では、
真の意味で存在を奪う事は出来ないからだ。

恒久的に存在を維持する為には『拒絶反応』を無くさなければならない。
その為に、はやての心を『彼』そのものに変える必要がある。
占有権はあくまではやて、しかし意思は『彼』の物という状態を作らなければならない。

なのは、フェイトが同時にピクンっと顔を上げた。

はい、ご主人様

と同時に二人は左右対称の配置を取り、肘をつきながらゆっくりと体を横に倒す。
そして、はやてに向かって陰部を晒すように股を開いていく…

彼女の体の中には、まだはやての意識が残っている。
『彼』は心の中のはやてに語りかけた。

『(はやてよ、この二人をお前の物にしたいとは思わないか?)』
「あぁ…、はぁぁ……」

『(お前は『王』だ。この場にいる全ての存在を支配する権限がある。
  さぁ、願え!欲しいと。あの二人が欲しいと!!)』


視界に飛び込んでくるのは…なのはとフェイトの淫靡な表情。
なのはの美乳と、フェイトの巨乳。勃起した乳首。
陰毛に覆われた二人の陰部はクリトリスが充血して硬くなり、
真っ白い本気汁が溢れている。
二人は同時にゆっくりと、指をあてがい…
くぱぁっとヴァギナを開いた。

『(どうだ?はやて…、我慢せずに叫ぶのだ!『欲しい』と!!)』
「………しい…、ほしい…」
『(もっと、もっとだ!!劣情に、欲望に、全てに正直になるのだ!)』
『ホシイ!ホシイイ!!ホシイィィィィィ!!!』

『(良いだろう、思う存分犯すがいい!!)』

その叫びに呼応するように、はやてのクリトリスが変化し始めた。
上部にググッと移動すると急激に成長し、それは肉棒へと変化する。
更にヴァギナと肉竿の間には陰嚢(いんのう)が形成された。

『はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…』

赤黒く艶光する亀頭の先からはカウパー液が溢れ、
精巣がキュッと上がって、膨らんだ陰嚢は平坦に近くなる。
はやての口元からは熱い吐息が絶え間なく漏れ、
瞳はギラギラと獲物を狙うような獰猛さを湛え始めた。

さぁ、ご主人様。我らにその熱く硬いモノをお恵み下さい…

なのはとフェイトが同時に、抑揚の無い虚ろな声で誘う。
はやてはその声に誘われるように、ゆっくりと近づいていく。

二人はそのまま向かい合うように互いの体を摺り寄せると、
同時に上部に向かって片足をあげた。
その両者の片足をそれぞれ自らの両腕に抱えると、
はやては二人の向かい合うクリトリスの間にペニスを差し込み始めた。
クチュゥッ、クチュッ!クチュッ!クチュッ!

『あぉぉ、あぉぉっ!おぉっ、おぉっ、おぅっ、おぅっ…』

『あはぁっ!ご主人様のペニス、硬いぃぃ!』

『あぁん!あぁんっ!乱暴な腰つき、たまらないぃ!』


はやてのピッチが上がって行く。何度も何度も、腰を前後させる。
なのはとフェイトの愛液が白いヌメリとなって泡となり、ペニスの滑りを助け、
勃起したクリトリスの感覚がカリの部分に引っかかる度に
えもいわれぬ甘い感覚が陰嚢に溜まっていくのが分かる。

『あぁっ、いぃっ!いぃぃぃ!!おぉっ、おっ、おっ、おぉっ!!
 んんぁぁっ!お
ぉぉ、いぃ!!『お前達』の具合、丁度良いぞ!』

自分がこの女達を鳴かせている。
その感覚がはやての口調すら変えていく。
顔にはより邪悪な笑みが宿り、心底二人を下僕として見下しているかのような
蔑んだ表情へと変化し始める。

『(そうだ、お前は、いや『私』は支配者だ!この女達の主なのだ)』
『そうだ、『私』は主、お前達の支配者だ!!』


はやての心が変化していく。
『彼』へと変化していく。

射精管まで満たした白いザーメンが、いよいよ決壊を迎えようとしている。
下腹部全体が甘い痺れで満たされ、射精以外の事がはやての思考から消えていく。
前後させる腰はより力強くなり、素早く小突くように何度も突き続ける。

『あぉぉっ、だすぞ!なのは!フェイト!!お前達に白い物を恵んでやる!!』
『あぁあん!出すなら、なのはの中にぃ!白いの、ご主人様の子種汁、欲しい!!』

『あぁっ!だめぇっ!ご主人様の子供が欲しい、フェイトの、フェイトの中にぃ!!』

パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!
わざと音が響くように、二人の陰部に素早く腰を打ちつける。
はやては妖しい笑みを浮かべながら二人を見比べた。
彼女達が親友であった事など、とうに頭から消えている。
この『シモベ達』は完全に自分の支配下にある。その事が嬉しくて堪らない。
気分が高揚して、他者を自らの手の上に躍らせる喜びに打ち震える。

『あぁっ!んぉっ!いいぞ、お前達!
 だが、私は寛大だからな。んぁっ!えこひいきする事は無い。
 んん、お前達に等しく恵んでやる。受け取れぇぇ!あっあぉぉぉぉぉぉぉ!!』


ビクッ!ビクッ!ビクッ!ビクッ!ビクゥゥッッ!

どぴゅぅ、どぴゅぅぅぅっ!びゅくっ!びゅくぅ、びゅくぅぅぅぅぅ!


熱い白濁が放たれ、二人の体を染め上げていく。
淫らな表情に、豊満な乳房に、温かな腹部に、
そして、白い愛液でグショグショに濡れた陰部に。

『あぁぁっ!あついぃ……』
『ごしゅじんさま…、すてきぃ…』






心地よい脱力感。
射精がこんなに気持ちよいだなんて…
でも私は知っている、この気持ちよさを。
だって何度も何度も、彼女達を抱いたのだから。
そう、私は、いや『私』は……!


『…ククッ、アハハハハッ!』


その途端、はやての姿が大きく変化を始める。
三対六枚の黒翼が大きく広がり、髪が急激に伸びて美しいロングヘアーになり
その頭部からは悪魔を思わせる角が生える。

妖艶な笑みを浮かべる口元にはより濃い赤紫のルージュ。
乳房はより豊満になり、美しく整った形に、
下腹部には硬く勃起したペニス、ルビーのように艶のある亀頭は誇らしげに上を向き
黒いスリングショット水着の間から覗いている。

その両腕、両足は漆黒のエナメルボンデージが艶光し、
中枢部の腹部には禍々しいオーラを放つベルカ式魔法陣。
尾骨からは黒く太い尻尾が伸びていた。


その姿は魔界の神そのもの。
人間八神はやての存在を超えて、
プロセルピナと呼ぶに相応しい姿へと変化していた。


『シモベ達よ。礼をいう。お前達のお陰で、私は真なる存在に昇華した』


かつて、はやてだった者。
いや『彼女』はそう呟いた。
すると先程まで、それぞれの快楽に興じていた六課のメンバー達は
一列に横に並び、一斉に服従の姿勢を取る。
画一的に、皆が同じ妖艶な表情で、股を開いて膝をつき、
肘をあげて腋をさらし、頭を後ろに組む。

あぁっ、ご主人様。我らが新しき神、ご主人様に忠誠を…

『これは私からのささやかな礼だ。受け取るがよい…』

『彼女』が右手をすっと上げる。
すると、全員が同時のタイミングで画一的に陰部を突き出し、
両手でくぱぁっと、ヴァギナを開く。

卑しい我らにお恵みを、ご主人様

『良いだろう、さぁ、うけとれ…』

そのまま、すっと右手を下げると…
全員の陰部に凄まじい快楽が走る。

あっ!あっ!あぁっ!あぁぁぁぁぁぁぁんん!!

ビクゥッ!ビクッ!ビクッ!ビクッ!ビクッ!………

全員が同時に絶頂を迎えた。
皆が恍惚の表情で、同時のタイミングで。

…皮肉な事に、この時彼女達はかつて機動六課であった頃よりも
深い絆で結ばれていた。同じ主に仕える、画一的なデバイスとしての連帯感。


そう。
もはや、彼女達は人間ですら、ない。


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