(魔法少女リリカルなのはAs フェイト・T・ハラオウン)


■7

はぁ、はぁ…、呼吸に合わせて少女の胸が上下する。
そこで初めてユーノはフェイトの胸に目をやった。
フェイトは3人の中で一番発育がいい。
揉み心地の良さそうな丁度良い大きさに彼女の乳房は成長しつつあった。
普段は女性の胸をマジマジと見る行為は失礼だと自重していた為、
じっくりと観察する事など無かったのだが…
「(こうしてみると…なんて魅力的なバストなのだろう…)」
そう改めて実感する。

しばらくするとフェイトはゆっくりと上半身を起こしてユーノを見つめた。
そこにあるのはやはりあの妖しい笑み。
その妖艶な眼差しに見つめられるだけで…
彼女がご主人様なのだと、そういう気持ちになってしまう。

『ユーノ、もしかして私の胸を見ているの?』
「それは…」
『フフッ、嘘をつくのが下手…、いいよ…』


そういうと、フェイトは服を脱ぎ始めた。
そして、ゆっくりとブラジャーも外し…
全裸になり見せつけるように誇らしげにたたずむ。

「綺麗だ……」

ユーノは素直にそう思った。
たとえるなら至高の美。
スレンダーさとふくよかさの中間、
そして何より成長途中の大人の女性より数歩手前の胸やヒップが
淫靡さと背徳感をかもし出し、堪らなくそそられる。
体を見れば汚れの無い無垢な乙女そのもの。
それなのに、今の彼女の表情は妖しいい笑みを浮かべている。
その様はまるで経験の豊富な大人の女性を思わせ、
無垢な少女とのギャップが見る者を淫靡な誘惑へと誘い込む。
本来の彼女なら、怪しい笑みなど絶対に浮かべないし、
ましてユーノの前で全裸を誇らしげに見せるなどしないだろう。
しかし、今のフェイトは…
催眠術によって引き出された淫靡な自分に酔いしれ感じているのだ。

彼女のわずかに残った本来の心が恥ずかしさに悲鳴を上げる。
『(こんなこといけない…、だめだよ…
  はやく正気に戻らないとユーノを傷つけちゃう)』
と思っている。
しかし、催眠術によって発生した膨れ上がる獣性は彼女本来の無垢な心も、
健気な優しさも飲み込んで全てをサディスティックな感情に塗り替えていく。
快楽によって蕩けさせられる度に心は染まり、
妖艶で淫靡なもう一人の自分と交じり合い同化していくのだ。

いつしか罪悪感も薄れ、心は一つの方向を向き始め…
『(はぁぁ、こうしていたよぉ…)』と蕩けるような甘い喘ぎが心に響いていく。
それは発生したもう一人の自分の声ではない。
フェイト自身が淫靡なもう一人の自分に支配され、
それを受け入れ始めたが為に上げた彼女自身の嬌声である。
心が確実に淫乱なサデスティンとしての自分に染まり始めているのだ。
その証拠に今のフェイトの口調はプレシアのそれではなく…
彼女自身の口調に戻っている。

そして、ターニングポイントはユーノが認めてしまったあの時だ。
あの時フェイトもまた、妖しく引き出されたサドとしての自分に心を蕩かされ
別人格の自分へと変化するきっかけを作ってしまったのだ。

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