2 彼女 「かのじょ」

深夜。
紅に染まる月が妖しく、眼下の町並みを照らし出す。
機動六課隊長室。
昼に和やかな談笑が行われていた、正にその部屋で…
その光景は展開されていた。

『あぁっ、あぁぁん!あぁぁん!あぁっ!』
『どうだ?カリムよ…、『私』の物となった気分は?』
『はぁいぃ!素敵です、はやて様ぁ…、いえ、ご主人様ぁぁ』

黒いエナメルのボンデージ装飾に、淫らなスリングショット水着。
その淫靡なコスチュームがカリムの豊満な美しい肢体に装着されていた。

脇には妖艶な笑みを浮かべ、高町なのは、フェイト・T・ハラオウンの両名が
ガッチリとカリムの両脇を拘束していた。
二人も同じコスチュームに身を包み、つり目がちに変化した妖しい瞳で
主たる存在の前に跪く。

『ご主人様を傷つけた、罪深き反逆者に制裁を』
『我らが神の前で、その罪を認め懺悔を』


なのは、フェイトの青紫のルージュに彩られた唇から、抑揚の無い言の葉が紡がれる。

カリムが顔を上げる。
その先には、黒のボンデージに漆黒の三対六枚の翼、
美しい亜麻色のロングヘアーに角を頂き、
スリングショット水着の間から立派なペニスを生やした…
八神はやて、いや『彼女』の姿があった。


『あぁ、素敵…、ご主人様、なんて美しい』
『カリム、私は慈悲深い。お前の罪を許そう。
 そして、未来予見の力と共に、お前の美貌と豊満な体、
 その存在全てを私に差し出すのだ』
『はい、ご主人様。全てはご主人様の為に…』
『ふふっ、洗礼をやろう』


すると『彼女』はカリムの唇を奪った。
柔らかな唇と唇が重なり合い、舌と舌とが淫らに絡み合う。
チュゥッ!チュゥゥ…、んふぅ…、れろぉ、れろぉ、れろぉぉぉ…

『れろぉ……、あぁぁ、ご主人様の舌使い、たまらない……』


そう言って、恍惚とした表情で唇に指をあてがう。
その唇にはなのは、フェイトと同じように…
青紫のルージュが施されていた。


そう、『彼女』は滅んでなどいなかった。
滅せられたフリをして、はやての中に潜んでいたのだ。


『時を逸してしまったが、まだ終わった訳ではない。
 シモベ達よ、再起の時にはお前達に役立ってもらうぞ?』


その主の言葉に反応するように、三人は横一列に並ぶ。
先程染められたばかりのカリムも恍惚とした妖艶な表情で
なのは、フェイトと共に画一的に同時のタイミングで動いていく。

両膝をついて股を開き、淫らに陰部をさらし…
更に肘を上げて腋をさらしながら手を頭の後ろに組み、
胸をそらして豊満な乳房を前に突き出す。

三人とも寸部の乱れもなく、同じタイミングで同じ服従姿勢、
『あの言葉』を青紫のルージュに彩られた唇から同時に紡ぎだす。

はい、我らが神、ご主人様。全てはご主人様の為に…

『さぁ、私を楽しませておくれ。お前達のその淫らな美しい体で』


その命令に奴隷デバイス達は怪しく微笑みながら従う。
今度は三人同時に画一的な動きで陰部を前方に突き出すと、
両手でヴァギナをくぱぁっと開帳する。

はい、我らの体で、思う存分お楽しみ下さい

『さぁ、夜はまだ終わらない。世界の全てを私の闇で染めてくれる!
 フフフッ、アハハハハハハハハハハハッ』




光がある限り、闇が滅びる事は無い。
今再び、淫らな漆黒の時間が始まろうとしていた。



 ……The world shuts.



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