(TOS コレット×プレセア)




デリスカーラーン内部。
ミトスの策によりバラバラにはぐれた仲間を探していたプレセアは
見知った姿を見つけて安堵した。
だが、その安堵が早計であることを彼女は思い知る。


「…コレットさん??」


そこには事切れた多数の魔物の死体と魂が抜けたように動かない男性型天使たち。
そして、その中にたたずむ黒衣の少女。
知らない、私は彼女を知らない。
だって、コレットさんは…あんな笑い方はしない。
でもこの雰囲気は知っている。そう、この雰囲気は…


「コレットさん、今すぐその武装を解除してください。
 それはやはり装備してはいけなかったんです」

『クスッ、あぁプレセアだぁ、ふふ見て、みんなもう動かないの。
 もっと吸えると思っていたのにつまんないのぉ』


白い燐光をまとってユラりと立ち上がる。
緩慢な動きなのに、手を出せば確実に…殺される、そんな危うさと隙の無さ。


「やはり、その魔装備に心を支配されているんですね。正気に戻って下さい。
 貴方はそんなに弱い心の持ち主ではなかったはずです」

『そろそろ…』
「??」
『欲し…い…、女の子が欲しい、女の子の絶頂が…欲しいなぁ』
「!?」

プレセアは悟った。今の彼女を元に戻すには、あの魔装備を破壊するしかない。
出来るのか?いや、やってみせる。

プレセアはコレットの笑顔が大好きだった。
あんな感じで笑えたら、自分の凍りついた時が動き出してくれるのではないか。
そう思えるような笑顔。
その笑顔を取り戻してあげたい。
だから、無理を承知でもやらなければいけなかった。
しかし……


ためらってしまった。
それは一瞬。
あの笑顔を、あの優しさを、目の前にいるコレットに重ねてしまった。
今の彼女はプレセアの知ってるコレットでは無いというのに。
それは一瞬。
しかし戦闘において絶対に発生させてはいけない敗北への片道切符。
魔眼イビルアイは救いの手となるはずだった少女を貫いた。




怪我はほどなく癒えた。
いや、正確には怪我の部分に邪気の塊をあてがわれたのだ。
それは体を繋ぎ止めると共に心と体を縛る鎖でもある。
動かない体はコレットの目の前で立ち尽くす。
あたかも柱に縛られているかの如く。


『フフフッ、プレセアもわたしと同じモノになるの』
「……」
『元々求められていたのはプレセアの方だったよね』
「……」
『喜んでるよ、わたしの中のモノが。
 さぁ…プレセアを生まれ変わらせてあげる。私と同じ、
 魔装備の為だけに存在する「魔装人形」に…』

「!!」

コレットは体を横たえると自らのストッキングに指を差込み穴を空けた。
そして、『んん』と軽く体を震わせながらショーツを横へとずらした。
そこには少女の局部。そして、その部分。クリトリスといわれる部分が変化していく。


「!?(コレットさん、そんな…)」

それは男性の性器そのものに変化した。硬くそそり立ちビクッビクッと震えている。

『んん…はぁぁ…コレ、硬くてぇ…触ると心地が良くてぇ…ずっと触ってたくなる。
 男の子ってずるいよね。だって、こんな気持ちいいものもってるんだもん』


魔根をはやした淫欲の天使は熱に浮されたようにうっとりと呟くと、
右手で肉棒をゆらりゆらりとしごき始めた。
その淫靡な手つきは体を動かすことが出来ないプレセアの目に飛び込んでくる。
目をそらすことも出来ない。体の自由を奪われているのだ。

ゆらり…シュッシュッ…
コレットの手が肉棒に添えられ上下する。
ゆらり…シュッシュッ…
目を逸らすことが出来ない。
ゆらり…クチュックチュ…
カウパー液が鈴口より滲み出る。
ゆらり…クチュックチュ…
いやらしい水音が耳に響く。
ゆらり…ゆらり…
揺れているのは何?
ゆらり…ゆらり…
揺れているのは誰?


「…はぁ、はぁ……」


プレセアの表情が性を求める虚ろな表情に変わっていく。
程なくして少女の口もとからも熱い吐息が漏れ始めた。
体が熱い。
あてがわれた邪気が、コレットを支配する牡(オス)の昂りに反応し始めたのだ。
プレセアの牝(メス)の部分が熱く反応し、心を支配し始める。
あの肉棒に触れたい、舐めしゃぶりたい、あれを自分の中に招き入れたい…

半開きの口からは吐息が漏れ続け、瞳は目の前の魔根しか見えていない。
彼女は気づいていないのだろう。すでに体の拘束がとかれていることを。
そして、自らの手が女性の部分を慰め始めていることに……


『いいよ、プレセア。おいで……』
「はい…」
コレットがプレセアを誘う。
もうプレセアには否定する意志も
コレットをこの奈落から救い出す意志も残されていなかった。
あるのは結合への期待と性を貪りたいと願う淫らな淫欲。
それはコレットも同じ。
男性器から流れ込んでくる快感は染み入るようで…
それでいて何度求めても満ち足りるということがない。
強迫観念にも近い精のほとばしりを求める気持ちと、
このままずっとこうしていたいと思う心地よさ。
矛盾する意志がどろどろに溶け合い頭を真っ白に蕩けさせていく。


『プレセア、自分でわたしのを中に入れるの。できるよね…』
肉棒をそそり立たせて仰向けに横たわるコレット。
ゾクリとするような淫靡な笑みを浮かべてプレセアを誘惑する。


「はい…」

虚ろな表情でうなずくと、
プレセアはゆっくりとコレットと重なり股を広げながら腰を沈めていく。


「んあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


プレセアが声を上げる。
普段の彼女からは想像できない少女としての破瓜の悲鳴。
しかしそれは激痛からくるモノではなく、果てしない快楽を孕んだ嬌声。
事実プレセアに痛みは全く無かった。
精に熟した女性が性交で感じるそれの数十倍の快楽が膣内で爆発したのだ。
その爆発の余波はこの空間を抜け出した時に
朝日のように差し込んだであろう理性を吹き飛ばした。
もう、プレセアにはこの淫靡な夜しか残されていない。
明けることが無い夜に閉じ込められたのだ。


幼さを象徴するような未発達な体が背徳感にゆれる。
少女同士が交わる背徳感、男根をはやしそれに支配される背徳感。
全てがプレセアとコレットを支配していく。


「あん…あんっ、あっ、あふぅ、んんぅ、あん、あぁぁぁ、んぁぁ」
『んぉぉ、あっ、はぁ、はぁ、はぁ、あぉ、おぉ、ぉっ、おぉぉぉぉ』

激しくお互いの腰を重ねてシンクロするように腰を打ちつけあう。
コレットは少女の膣に包まれて腰を打ち付け、
プレセアの全てを支配したような征服感に酔いしれる。
それは牡の快楽。
プレセアは果てる事のない快楽の海に沈み、
目の前の少女に支配される被虐心に踊り続ける。
それは牝の快楽。
二人の結合部分はどろどろに溶け合い、
白痴に霞むような快楽が心と体を支配していく。


『あぉぉ…あぁっ…いく…いく…』
コレットの口が半開きになり、目が虚ろに虚空の一点を見つめはじめ・・・
腰を打ち付けるスピードがリズミカルで素早いものに変わった。
牡の絶頂が近いことをプレセアは本能で感じ取る。
うわごとのようにコレットは喘ぎ声を漏らす。


『おぉぉ、ぉっ、ぉっ、でる、でちゃう』


プレセアの方も既に限界は超えている。
さっきから何度もイキ続けているのだ。
例えるなら花火。
快感が爆発し反響して体の中を跳ね回っているような、そんな感覚。

「あぁ、かはっ、あぁぁ、ふぅぁぁぁぁぁぁ!!」
そして二人の体と意識が臨界を突破した。同時の完全な絶頂。
『プレセア!プレセアァ!!でる、でちゃう!!もう、でちゃうよぉぉぉぉぉ!!!!!』
「んんぁぁぁぁぁ!!あぁぁぁはぁ!!はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

どぴゅっ!どびゅっ!どぴゅぅぅ!びゅぅくる!びゅるるるるるる!

『ふぁぉぉっぉぉぉっぉぉぉぉぉっぉぁぁぁぁぁ!!!』
「あはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」




熱い白濁がプレセアの膣に満たされていく。
コレットはプレセアの子宮口に押し付けて再奥で射精の快楽に蕩けた。


『あはぁ…んふふふ…』

ひとしきり出し終わった後、再びあの妖しい笑みを浮べ…
舌を絡めるようにディープキス。
対して精魂尽き果てたプレセアは舌を絡めるゆとりもない。
愛の営みのような口付けはコレットが一方的に
プレセアの舌を蹂躙するようなものになった。
それを虚ろな表情で受け入れる。
コレットなら本来つけないであろう青いルージュ。
その青だけが鮮明にうつろい…柔らかな唇同士が重なりあう。

程なくして……
プレセアの体を淡い燐光が包み始め……
腹部にはコレットの腹部に浮かぶ魔方陣と似た形状のモノが浮かび上がった。

そして、ゆっくりと目が開かれる。
だが、その眼差しは既に人のモノではなくなっていた。
口元にもコレットと同じ青いルージュがぬらりと光っている。
ゆったりと起き上がると、プレセアはコレットに跪いた。


『私は魔装備の為に存在する魔装人形。この身を全て捧げます』

『そう、ソレが私たちの存在意義、この身は魔装備に使って頂くために存在する体。
 さぁ…新たなる魔装人形に相応しい武装を…』


それは禍々しい形状をした戦斧。生きているように脈打っている。
『魔斧ディアボロス』それがこの斧の名前。

その魔斧を手にしてプレセアは妖艶に微笑む。

『あぁ、なんて…素晴らしい感覚なのでしょう。
 はぁぁん…この感覚にずっと身を委ねていたい…』

『さぁいこう、新たなる魔装人形を選定し、器とする為に…』
『はい、いきましょう…全てはネビリムの名の下に』

少女達を支配するのは邪悪なる意志。
そこに世界を救う理想は存在しない。
全てが狂い始めた今、やがて世界は閉じてしまうのだろう。
だが、それで良いのだ。何故ならば……
二つの世界は4000年も昔に、既に狂っていたのだから。



The world shuts.